厚生労働省は、カンナビノール(CBN)を2026年(令和8年)6月1日より新たに「指定薬物」として規制することを正式に発表しました。
これにより、CBNを含む製品の製造、輸入、販売、所持、使用などが原則として全面禁止となります。
しかし今回の規制では、「他に代替治療がない難治性疾患の患者」に限って、所定の手続きを経ることで特例的に継続使用が認められる救済措置が設けられています。
本記事では、この特例制度の概要と、患者・販売業者が行うべき具体的な手続きについて詳しく解説します。
大麻成分「CBN」を薬機法指定薬物に追加 販売禁止に、6月から(朝日新聞) – Yahoo!ニュース
2026年6月施行:CBN指定薬物化の背景
これまで、多くのユーザーに睡眠やリラクゼーション目的で愛用されてきたCBNですが、薬事審議会指定薬物部会において「精神毒性を有する蓋然性が高く、人の身体に使用された場合に保健衛生上の危害が発生するおそれがある」と判断されました。
これにより、2026年6月以降は医療目的などの特段の例外を除き、CBN製品(オイル、リキッド、エディブルなどすべて)の取り扱いは厳しく罰せられることになります。
健康目的で日常的に利用していた一般ユーザーは、施行日までに製品を適切に破棄し、CBD(カンナビジオール)などの安全で合法的な代替成分へ移行する必要があります。
例外となる「特例使用」の対象者とは?
今回のCBN規制において注目すべき点は、一律の全面禁止ではなく、医療的な必要性がある患者に対する救済措置が明記されたことです。
特例措置の対象となるのは、「他に代替できる治療法がない難治性の疾患又は障害の診断を受け、CBN製品を使用する必要性があると認められる方(患者)」です。
つまり、単なるリフレッシュ目的や軽度の不眠などではなく、医師によって難治性疾患と診断され、CBNでなければならない明確な理由がある患者のみが対象となります。
患者が行うべき具体的な手続きと必要書類
特例としてCBNを継続使用するためには、厚生労働省に対して必要な書類を提出し、「指定薬物の用途に係る確認書(確認書)」の交付を受ける必要があります。
具体的なステップは以下の通りです。
1. 医療機関での診断書取得
医師の診察を受け、所定のフォーマット(様式2)を用いた「診断書」を書いてもらう必要があります。なお、この診断書は提出日から遡って6か月以内に作成されたものでなければなりません。
2. 医療等の用途に係る報告書の作成
患者本人、または保護者・親族などの代理人が、様式1「医療等の用途に係る報告書」に必要事項を記入します。
3. 学会等への意見書発行依頼書の作成
指定された学会等への意見を求めるための書類(様式3)を作成します。
4. 厚生労働省への提出(期限あり)
上記3つの書類と返信用封筒を揃え、令和8年(2026年)4月17日(金)必着で、厚生労働省(医薬局監視指導・麻薬対策課)へ郵送します。この期日を過ぎてしまうと手続きに時間がかかり、施行日までに確認書の交付が間に合わない可能性があるため注意が必要です。
販売・輸入等を行う事業者の手続き
患者が継続的にCBNを入手するためには、それを提供する事業者側も特別な許可を得る必要があります。
CBN製品を輸入、製造、販売、または授与する事業者は、以下の手続きが義務付けられます。
* 販売等誓約書の提出
営業所ごとに「適切な管理や定期報告を行う旨の誓約書」を、管轄の地方厚生局麻薬取締部に提出しなければなりません。麻薬取締部から確認印が押印された誓約書を受け取ることで、特定の患者に対する販売等が可能になります。
* 在庫報告と帳簿の作成
麻薬取締部に対して在庫の報告を定期的に行うとともに、製品ごとの詳細な帳簿を作成し、厳格な在庫管理を行うことが求められます。
まとめ
2026年6月のCBN指定薬物化は、日本のカンナビノイド市場にとって非常に大きなインパクトをもたらします。
一般流通が完全にストップする一方で、難治性疾患に苦しむ患者への医療的アクセスが制度として担保されたことは、一つの重要なステップと言えます。
該当する患者の方やそのご家族、そして取り扱いを継続する事業者の皆様は、令和8年4月の提出期限に遅れないよう、医療機関との連携を含め早めに準備を進めていくことが重要です。
制度の詳細や各種フォーマットのダウンロードについては、厚生労働省の公式ページを必ず直接ご確認ください。
情報ソース
* 厚生労働省: [CBNの指定薬物の指定について](https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/other/CBN_shitei.html)
